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人魚姫
幼い頃から「人魚姫」が大好きでした。白雪姫やシンデレラ、他にもたくさんお姫様はいたけれど、なんだか せつなくてかなしい「人魚姫」が大好きでした。不思議と 心が辛い時、海の泡になってしまいたいと思ってしまいます。アートヒーリングの作家をしている友人に頼んで書いてもらったbrillanteの会社ロゴもなぜか人魚姫・・・。

♪♪「人魚姫」♪♪

深い 深い海の底、水は ガラスのように澄み 空のように青く、かつて人魚達が住んでいました。そこには 可愛らしい人魚の姉妹達がいました。
人魚の姉妹達は みな とても美しく 長い髪をしていました。 彼女たちには 2本の足は無く 足の代わりに 魚の尾ヒレが付いていました。
ある日、大きな船が末姉妹の人魚姫の近くを通りました。人魚姫は 船に近づき窓から中を覗くと そこには美しい王子さまがいました。 人魚姫は 一目で王子さまに恋をしてしまいました。
その日は天候が悪く 嵐が来て 船は転覆し 王子さまは海に投げ出されました。 人魚姫は 王子さまに近づき 王子さまを抱えて 陸に向かって泳ぎました。
人魚姫は 海岸に王子さまを引き上げ 気を失っている王子さまに そっとキスしました。
その時 人が近づいてくる気配がしたので 人魚姫は 王子さまから離れて 岩場に身を隠しました。 若い女性が 倒れている王子さまを発見し 王子さまを抱えて助けを叫びました。 王子さまは命を取り留め 人々に宮殿に連れて帰ってもらいました。

王子さまの宮殿は 海に階段が降りている美しい宮殿でした。人魚姫は 毎日 宮殿近くまで泳ぎ 外から王子さまの様子をそっと見守っていました。 日に日に 人魚姫は王子さまのことが忘れられなくなりました。
ある日、人魚姫は 水上に住む人間になれる薬を貰いに 海の魔女のところに行きました。その薬を飲むと 二度と海の世界へは戻れません。 そして、薬と引き換えに 人魚姫は その美しい声を魔女に売りました。
王子さまの宮殿の 海に降りる階段に上り 人魚姫は薬を飲みました。
気を失っていた人魚姫が 眠りから覚めると 人魚姫は王子さまに抱えられていました。
「君ははだれ? どこから来たの?」
声が出ない人魚姫は 王子さまの問いに答えることはできませんでした。 人魚姫の尾ヒレは 2本の足に変わっていました。

王子さまは 美しい人魚姫をすぐに気に入り いつも自分の側に置きました。 王子さまは 人魚姫を 自分の妹のようにかわいがりました。 王子さまは 人魚姫の踊りを見るのが好きでした。 人魚姫は 毎日 王子さまのために踊りました。 人魚姫は幸せでした。
ある日、王子さまが人魚姫に言いました。
「両親に命令されて 南の島の姫と結婚させられるんだ。でも、僕は ほんとは あの海に溺れたときに 僕をすくってくれた女性と結婚したいんだ。彼女はどこの誰なのか わからない。。。」
人魚姫は 「それは私です。。。私が王子さまを救いました。。。」と叫びたい気持ちでいっぱいでした。でも、声の出ない人魚姫は それを王子さまに伝えることはできませんでした。

南の島の姫と王子さまの為の はじめてのパーティが盛大に行われました。人魚姫は お客様の前で 踊りを披露していました。南の島の姫は とても美しい女性でした。王子さまは 南の島の姫を見るなり叫びました。
「あぁ、あの時 僕を救ってくれた人だね!」
人魚姫が嵐の海から王子さまを海辺に引き上げたあとに、王子さまを発見して助けを呼んだ女性、それが 南の島の姫でした。
南の島の姫も王子さまも とても幸せでした。踊りながら涙を流している人魚姫には だれも気付きませんでした。

王子さまと姫の結婚式の前夜、人魚姫は 海を見て泣いていました。人魚姫は 海の魔女の言葉を思い出していました。海の魔女は、王子さまが 人魚姫以外の女性と結婚する日 人魚姫の心は砕けて 人魚姫は死んでしまう、と言いました。人魚姫は 懐かしい海底の世界や やさしかった人魚のお姉さん達を想い 涙しました。
遠くから人魚のお姉さん達の歌声が聞こえてきました。お姉さん達は人魚姫に会いにきました。お姉さん達の きれいな長かった髪は 短く切られていました。お姉さん達は 人魚姫に言いました。
「かわいい妹よ、海へ帰っておいで。私達の髪の毛と引き換えに 海の魔女から魔法の剣を買ってきたのよ。この剣で王子さまと姫を殺すと あなたにかかっている魔法は解けて、人魚に戻れます。王子さまを殺してしまえば あなたは死なずに 海の世界に戻ってこられるのよ。さあ、朝になる前に 早く行っておいで。」
そう言って 人魚姫に魔法の剣を渡しました。

人魚姫は 魔法の剣を持って 王子さまと姫の寝室へ忍び込みました。王子さまの寝顔は とても幸せそうでした。人魚姫は 今も王子さまが好きでした。王子さまを殺してしまうことなどできませんでした。人魚姫は王子さまにそっとキスをして部屋を出ました。人魚姫はそのまま海に飛び込みました。

翌朝、王子さまが目を覚ますと ベッドの脇に 不思議な剣が落ちていました。それ以降、王子さまが人魚姫を目にすることは二度とありませんでした。
人魚姫は 王子さまを想い 海の泡になりました。

~アンデルセン童話より~
by brillante-e | 2005-12-02 01:59 | ひとりごと
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